1946年、 日本を代表する漆器の産地、 石川県輪島市で小山箸店は創業しました。 以来、 箸一筋、 削りから塗りまで外に出さず、社内で手作業による一貫生産を行っております。 創業70周年を迎える2016年、 これまでの箸作りへの思いと技術と経験の集大成として、 箸を使うことに慣れていない外国人の方でも使いやすい形状のお箸、「ピタゴラスの箸」を作らせていただきました。
父子二代で、ひとつひとつお箸を手で削り、ひとつひとつ手で漆を塗ります。 日本を代表する漆器の産地、輪島でもお箸を専門にする店は10軒ほどです。その中でも生地から塗り、加飾まで一貫してやっているのは手ばしやだけです。
日本人でも7割は正しくお箸を持てないと言われていますが、
特にお箸を初めて使う方は、いつのまにか自己流の「変な持ち方」になってしまいます。
丸くて細いお箸は手の中で安定しません。
矯正箸としてピンセット状やハンドルがついたお箸もありますが、
それではいつまでたっても美しいお箸の持ち方は身につきません。
そこで様々な試行錯誤の末、誕生したのが
直角二等辺三角形のお箸、「ピタゴラスの箸」です。
指で押さえる部分は平面になっているので、安定してお箸を開閉することができ、
また反対側の三角の 部分は90度の角度で、
しっかりと指や手でお箸を支えて、美しい所作を身につけることができます。
上の箸は中指と人差指を使って上下に動かし、親指はぐらつかないようにそえる。下の箸は薬指と親指で固定し、食べ物をはさむ時は上の箸を動かす。これが正しい持ち方です。「ピタゴラスの箸」は、上の箸の断面を親指と人差指と中指で三面把握できます…A
そして下の箸の角が薬指にひっかかり易いため、操作しやすくなっています…B
三角形の箸の平面を親指で押さえながら、 平行に開閉できます。 また三角形の角が関節の凹凸にしっかりと固定されます。 なので箸先が交差しにくく、お箸を上手に美しく使うことができます。
輪島伝統の蒔絵をほどこしたお箸もあります。ご希望のデザインでお納めすることも可能です。